「若葉、この後もバンバン紅亜を動揺させていくよ」
僕から離れた甘音くんの笑顔が、まぶしいことまぶしいこと。
敵からボールを奪った永井くんと甘音くんの連携がすごい。
パス攻めでゴールに近づき、今度は甘音くんがリングにボールを納めた。
普段はおっとりの優しい甘音くんが男らしいシュートを決めたから、彼のギャップに悶え苦しむ女子が続出している。
永井くんと甘音くんが「イェイ」とグータッチを交わした。
「すごい~」とはしゃぎながら甘音くんに駆け寄る。
身長の高い甘音くんにハイタッチしたくて両手を出しながら背伸びをしようとしたけれど、甘音くんはほんと気遣い屋さんだな。
僕に合わせてかがんでくれている。
二人の顔の前でお互いの両手が重なった。
いつもは僕が見上げているのに、目線の高さが同じせい?
甘音くんの顔が目の前にあって異常にドキドキする。
「うわっ、ちょっと!」
ハイタッチで済むと思ったのに、なんで繋がっちゃったかな。
甘音くん、僕の手のひらに指を絡ませないでよ。
僕だけを瞳に映して、にっこり微笑まないでよ。



