心臓がくすぐったい。
紅亜くんみたいに照れ吠えせずにはいられない。
「恥ずかしそうに手で顔を隠してうつむかないでよ! 僕まで恥ずかしくなってきちゃった! どんな顔して紅亜くんの顔を見ればいいかわからない!」
「……そういうものなんじゃねーの、好きな人と一緒にいるって」
「え?」
「ハートが爆ついて手に負えない。好きすぎて息苦しい。カッコいい自分だけを見せたいのに心に余裕がない。情けない自分が顔を出すたびに思う。俺は自分をコントロールできないくらい若葉のことが好きなんだろうなって」
「……紅亜くん」
僕は紅亜くんのこういうところに弱い。
一匹狼で学校のみんなに笑顔を見せずいっつもムスッとしてるのに、僕にだけは頬を赤らめた照れ顔を見せてくれる。
たまに素直になって、僕への想いを不器用に伝えてくれる。
――僕を好きになってくれてありがとう。
――僕も紅亜くんを大事にしたい。
――幸せを与えてもらった分、僕も紅亜くんを笑顔にしたい。
恋人になるということは、二人で幸せになることだと思うから。
「そっ、そういえば聞きたいことがあったんだ。今度のクラス対抗球技大会、紅亜くんは何に出るの?」



