「かわいいかわいいって言ってるけどさ、若葉がハムスターに睨まれてそうだよな。お前の方がかわいいくいせにって」
若葉は俺を見て固まった。
大きな目をさらに見開きキョトン。
ヒマワリの種をくれくれせがむハムスターを放置状態で、首を横に倒している。
「どうした若葉」
「僕って、紅亜くんの目にかわいく映ることがあるの?」
純真無垢な若葉の瞳に見つめられている。
うわっ、なんて答えればいいんだよ。
若葉はかわいい、子供のころからマジで。
オマエが無意識に放ったキュートアローに、何度ハートを射止められたかわからない。
素直に若葉を誉めようとすると、恥ずかしさで胸が押しつぶされそうになって無理なんだよな。
でも今が頑張り時だ。
甘音よりも俺に恋落ちさせる最大のチャンス。
口角を上げて、ほほを緩めて、甘音みたいに優しく微笑んで……
「まさかオマエ、自分のことをカッコいい部類の人間だと思ってる?」



