「だよな」と、笑いながらうなづいてくれると思った。
それなのに翔太君たち3人の表情筋は硬い。
戸惑っているように視線を左右に泳がせている。
どうかしたの?と聞こうとした瞬間、僕の首がいきなりホールドされた。
誰かの片腕が僕の首に絡みついている。
真横に人の気配を感じ、椅子に座りながら視線をゆっくり上げていくと……くっ、紅亜くん?
ここ教室だよ。
クラスメイトが僕たちを見ているよ。
それなのになんでゼロ距離なの?!
落ち着かなきゃと、浅い呼吸を繰り返す。
今の僕と紅亜くんは、誰がどう見ても恋人同士って感じじゃないから大丈夫。
紅亜くんは下僕の首に腕を巻き付けるヤンキーっぽいし。
「おまえら3人ってさ、いつも若葉と仲良すぎじゃね」
不機嫌顔でイラつき気味の声を飛ばす紅亜くん。
龍之介くんは「高1から同じクラスだし」と、緊張気味に答えている。



