「おい大地、若葉の頭は傷つけるな」
「うわっそうだった! 悪い若葉、いつものノリで頭パンって」
「アハハ大丈夫だよ。今日の朝ね、寝ぼけてベッドから落ちちゃったんだ。頭打ったけど、いつメンの顔と名前と告白してフラれた女の子の名前まで、みんな分はっきりと覚えてたし」
「若葉、おまえひどい奴だな」
「俺らがフラれた記憶こそ、deleteボタン指ポチで瞬間抹消しろっつーの」
「アハハごめんってば。面白すぎて涙出た、楽しすぎて笑い止まんない」
片方の手でお腹を抱え、もう片方の手でにじんだ涙をぬぐう僕に、翔太くんが哀愁を漂わせながらぼそり。
「若葉がいつも通り笑ってると、なんか安心するよな」だって。
翔太くんに同意するように、「ほんとそれ」と龍之介くんと大地君がオーバーにうなづきだして。
(たくさん笑いあえる素敵な友達に巡り合えてよかった)
この高校を選んだ中学の時の自分に、感謝を伝えたくなる。
小6で引っ越していった甘音くん紅亜くん兄弟とも、この高校に入ったから再会できたんだよね。
高校受験、必死に頑張ってよかった。



