双子の兄弟げんかって、僕の足を棒にする呪いなのかな?
喧嘩の行方が心配になり、つい振り返ってしまった。
「若葉を抱きしめていいなんて許可だせるわけねぇだろーが。しかも学校の奴らに見られ放題な廊下でって。お前さ、元生徒会長がどんだけ注目を浴びるかわかってねぇだろ」
「他人にとられたくない宝物は、あえて見せびらかさないとね」
「いい人ぶってんのに計算高い奴ってマジでムリ」
「そういう紅亜だって、教室に入るなり若葉の首ホールドしてさ」
「俺の魔王キャラなら許されるんだよ」
「じゃあ俺も、優しい王子様になりきって学校でも若葉をたっぷり甘やかそうっと。頭なでなでしてもハグしても、王子様キャラってことで高校のみんなも微笑みながら見守ってくれると思うし」
「学校の奴らなんてどうでもいい。俺らが大事にしなきゃいけないのは……」
「わかってるよ、若葉の気持ちだよね」
荒れていた双子の声が止み、静まりかえる空き教室。
真剣な顔の二人に見つめられ、どうしていいかわからず再び彼らに背を向ける。
僕の名前が何度も登場したのに、双子の会話の意味が全然理解できなかった。



