メロンクリームソーダトライアングル



 耳に届いた心配声のせいで、余計に心臓が苦しい。

 目の前から二人の腕が伸びてきた。



 「もう僕に関わらないで!」



 心の声を荒ぶる吐息と一緒に吐き出し、同時に二人の手を勢いよく払いのける。

 涙がこぼれそうになっている情けない自分を見られたくない、惨めでたまらない。

 丸めた背を二人に向けた。

 こみあげる怒りが抑えきれなくて、拳とみぞおちに醜い感情が宿る。



 「二人とも僕のことはほっといて! もう僕の瞳に映らないで! 学校でも話かけないで!」



  じゃないと……



 「嫌いになれないから! 僕のことを好きって言ってくれたのにって、僕だけに優しくしてよって、恋人でもないのに嫉妬しちゃうから!」



 醜い感情に押しつぶされて、どんどん自分のことが大嫌いになっちゃうから!



 力なく床に崩れ落ちた。

 いつの間にか濡れていたほほ。

 一人で抱え込んでいた苦しみを涙に溶かし、悲鳴に近い金切り声と一緒に吐き出していた。