いつメンとおしゃべりをしていると、自然と顔に笑顔が宿る。
でも心の底から笑えないのは、ハートの器が悲しみの涙であふれかえっているからだろう。
どんな時でも頭をよぎる。
記憶喪失中、僕は甘音くんに嫌われてしまった。
甘音くんは鈴ちゃんを好きになり、二人は付き合いだしてしまった。
どんな時でも思い出してしまう。
紅亜くんは僕をだましていた。
僕のことが大好きな恋人を演じていただけだった。
甘音くんを傷つけるために僕は利用されていたんだ。
苦しい、悲しい、つらくてたまらない。
甘音くん紅亜くんと紡いだ思い出を消し去りたい。
二人が僕の視界に映り込まないで欲しい。
早く捨て去りたい。
子供のころから抱き続けた甘音くんへの恋心も、付き合ったことにより芽生えてしまった紅亜くんを好きという桜色の感情も。
心から笑いたい。
体をよじるくらい大笑いして、僕の中から悲しみを追い出したい。
いつメンと一緒にいるのはこんなに楽しいのに、顔はちゃんと笑っているのに、なんで僕の心はこんなに冷えきっているの?
ダメだ、悲しみの沼に引きずり落とされそうになる。
息苦しい、心臓が痛みに耐えられない、誰か助けてお願いだから。



