メロンクリームソーダトライアングル


 若葉のことなら、甘音は一晩じゅう語りつくせるだろ? 

 俺の部屋を使っていい。

 なんなら、若葉との思い出が詰まったメロンクリームソーダも作ってやる。

 フッ、俺たち双子初のパジャマパーティーを想像したら、心が弾みだしちゃったじゃねーか。

 心臓がくすぐったい。

 でもこのざわつきは嫌いじゃない。

 落ち込んだままの俺の隣に座っている甘音を見て、可愛い奴と思えるくらいには頬が緩んでるし。



「今夜作戦会議な」



 すがすがしい笑顔で立ち上がった俺につられたのか、甘音の視線が上向きになった。


 
「何の作戦?」

 潤んだ目で問われ

「若葉に好かれたいだろ?」

 兄弟の立場逆転、お兄さん笑顔で甘音の柔らかい髪をくしゃらせる。



「甘ったるいバニラ増し増しで、メロンクリームソーダを作ってやる。夕飯食べて風呂出たら俺の部屋に集合な!」



 俺はもう一度甘音の髪をくしゃくしゃにかき乱すと、ヤンチャ笑顔を悲しみでうなだれている甘音に晒し、自分の部屋を後にした。