ケラケラと俺のバカ笑いが部屋に充満している。
違和感を覚えた甘音は、顔を上げずにはいられなかったんだろう。
「マジどうでもいいこと考えちゃったじゃねーか。全部甘音のせいな。マジ笑える、マジ腹痛い」
とベッドが軋むほど豪快に笑った俺を、生きる気力を失った戸惑いの目がじっと見つめてくる。
若葉を失った悲しみに耐えられませんっていう失恋顔、たまんねぇな。
無性に楽しくてたまらない。
甘音に対して心が弾むなんて生まれて初めてかもと気づいたら、余計にいたずら心が踊りだして。
白い歯を見せながらイヒヒと笑う俺。
首をかっさらう勢いで、隣に座る甘音の首に横から腕を巻きつけた。
「うげっ」
「アハハ、うげってなんだよ? 甘音は森に済む魔物だったのか、なんか納得だわ。童話の王子様はもっと品のある声でうめくしな」
爆笑する俺の片腕の中で、甘音が悔しそうに唇をかみしめている。
「好きだった……大好きだった……若葉のことが……」



