メロンクリームソーダトライアングル


 今にも倒れそうなほど真っ青な顔で、オロオロとベッドから降りている。



 甘音が俺に謝った?

 予想外すぎると、人間の体ってカチンコチンに固まるんだな。

 甘音につられて起き上がろうとしたけれど、背骨からスーっと力が抜け落ちて動けない。 


 ベッドに仰向けのまま首をひねる。

 敗北者のように背を丸める甘音が、なんとも惨めだこと。

 生徒会長として壇上に上がっていた時に放っていた、自信まみれのキラキラはどこに置いてきちゃったよ。

 やめてくれない、俺に弱さを見せるの。

 若葉に嫌われた時の情けない自分自身を見ているようで、尖った刃でえぐられたように心臓が痛みだすから。



 沸騰しそうになっていた体中の血液が冷えだした。

 怒りがマットレスに吸い込まれていく。

 不思議なのは、甘音に抱いていた感情が、怒りから同情にすり替わったこと。

 俺の脳に冷静さが流れ込み始め、体を起こしベッドに腰をしずめた。


 甘音は俺に背を向けただ立ち尽くすのみ。

 生気を奪い取られた地縛霊かよ。

 この部屋に邪気をしみこませるなよ。

 俺の運気がダダ下がりしたら、ただじゃ済まねーからな。