嵐のあとの綺麗な空

湊と付き合い始めて、ものの数ヶ月で同棲。
毎日が楽しくて、勢いで決めちゃった。

でも一緒に住み始めると、
やっぱりすれ違いだらけだった。

- 私が夜遅く帰ると「ご飯どうする?」って聞いても「もう食べた」
- 私が寝たいときに湊がゲームしててうるさい
- 洗濯物の畳み方とか、ゴミ出しの曜日とか、くだらないことで喧嘩。

一年が経った頃、
もう毎日小競り合い。
正直、うんざりしてた。

ある夜、またくだらないことで言い合いになって、
私が「もう無理かも……」って呟いたら、
湊が急に黙って、
「……俺も、最近疲れてる」って言った。

初めて聞いた、弱音。

2人でリビングに座り込んで、
しばらく無言だった。

「……でもさ」
湊が先に口を開いた。

「俺たち、一年も続いてるんだぜ?
 一緒に住んで、喧嘩して、それでも朝起きたら隣にいるって……
 俺、こんなに誰かと長く一緒にいられたことなかった」

私も、 こんなに長く続かなかった。

「……私もびっくりしてる」
「だって、一年前の私、恋愛とか無理って思ってたのに」

湊が苦笑いして、
「喧嘩ばっかだけど……
 俺、やっぱり凪咲ちゃんがいないとダメだわ」

私も泣きながら、
「……私も」

そしたら湊が、
ぎゅっと抱きしめてくれた。

一年経っても、
まだ慣れないことだらけで、
毎日が完璧じゃないけど、
それでも隣にいてくれる人がいるって、
こんなに幸せなんだって、
初めてちゃんと実感した。