嵐のあとの綺麗な空

だんだんヤケになってた。

「もう嫌われればいい」
「そうしたらスッキリする」
そう思うようになってた。

マッチングアプリ入れて、見知らぬ人と会ったり。
ガールズバーでバイトしてみたり。
もっと危ない、身体を売る仕事にさえ手を伸ばしかけた。
でも最後の一歩でやめた。

全部、颯太には言ってない。
ただ、ストーリーに匂わせる写真を上げてただけ。

もう終わらせようって、
何度も自分に言い聞かせてた。

そんなとき、友達から連絡が来た。

ねえ急なんだけど、恋愛相談乗ってほしい!
友達の湊も一緒に連れてくから、3人でご飯どう?

湊……?
高校時代に一度だけ会ったことがある
それっきり会ってない男の人。

「まじで久しぶり〜!」って軽く返事して、
指定された居酒屋へ。

扉を開けた瞬間、
向こうも私を見て、目を見開いた。

「……凪咲?」

湊だった。

高校のときより大人っぽくなってて、
でも笑顔はあの頃と変わらない、
すごく安心する笑顔だった。

偶然すぎて、
私たちは同時に笑った。

「世界って狭いね」

その一言で、
なぜか胸の奥が、
少しだけ軽くなった気がした。