甘々とロマンス中毒

「あやちゃ…キスは恥ずかしい…———(誰もいないけど)」

カメラを向けるあやちゃんに伝えるものの、王子さまは私の頬に口付けを落とす。

「ン!」

ふ、と悪戯に微笑む。

「可愛い」

「もう〜〜…っ」

「誰も見てないから大丈夫だって」


ポカポカ。あやちゃんの胸を叩いた。あやちゃんは子どもっぽく瞳を細める。

ローズマリーの香りに包まれ、抱きしめられた。
鼓動のリズムがゆっくり、ことこと加速していく。
こうしていると“好き”が募っていくんだ。

見上げたあやちゃんの瞳のなかは、甘い熱を孕んでいた。吸い込まれて。全部、攫われてしまいそうなほど、夢中になる。

あやちゃんが私の頬に優しく触れた。
そのまま、甘くて蕩けるようなキスをした。


「一咲、大好きだよ」


あやちゃんは、私の毎日を優しくて、愛おしい毎日に変えてくれる大好きな人。

だから……。


「私のこと離さないでね?これからも、側にいて」

「それは、俺の台詞」


重なった言葉に胸が高鳴る。
あやちゃんの腕の中で、私は小さく笑った。


《完》