甘々とロマンス中毒

𓈒 𓏸𓈒𓂂𓂃♡

「一咲ちゃん、すごいっ!」
「前より良くなってる…っ!」

一週間後——…
文化祭の劇の練習で拍手が湧いた。

はふ…と、演技が終わった後、忙しない息がころんと落ちる。「望月さんの演技力が上がってる」とか「上手くなりすぎて驚いたわ」とか。褒める声が聞こえてきて。私は照れた笑みが隠せず、ふにゃとなっちゃった。


「ビジュアルも演技も完璧だよ」

美羽ちゃんも絶賛してくれる。
これも、あやちゃんのおかげだ。

「びっくりしたぁ。一咲ちゃん、いつの間にこんなに上手になったの?」

「ウンウン。すごいよ〜〜!」

衣装係や演劇部の子たちが私の元に集まった。

「ヒミツの特訓をしました」

「ひみつ…?」
「とっくん…?どーゆーこと?」

「エエト…それは……」

狼狽えているところへ、菖くんから視線が送られる。私をじいと凝視して。なにかを察したように、フ…と唇の端を吊り上げて笑ったの。


「ああ。“アレ”か」

むぅ〜〜。

「え、なにそれ〜〜」
「やっぱ二人、怪しいなぁ」

ちが…違うっ!!

「全く持ってなにもないよ」


ぎゅっと両手に拳を作る。否定をするけれど「またまたぁ」と、疑いが深まるばかり。「ほんとなの…っ!」と、必死に言うけれど続きが出てこない。

ど、どうしよう…。もう…ここまできたら、彼氏がいるって言った方がいいのかな。

ちらり。菖くんを視線だけで追う。……けど。


「知らん」

「……………(超無責任!)」

がーーーん。


頭にお星さまが落っこちる。視界が揺らいだ。
そんなところに、委員長の牧ちゃんがやって来たの。