甘々とロマンス中毒

「ネ…!そう、思う…よ」

お付き合いを始めて3ヶ月だよね!?もう、次の段階に!?

『どうしよう〜〜っ。準備ができてないよ…』

ひゃぁぁあっ。こころちゃん、大人だ…!!


私より、何歩も先を行く大人な恋バナを聞き、ほっぺが内側から熱くなっていくのを感じる。
通話が終わった後の頭は、情報量でいっぱいで、子どもな私には刺激が強すぎて。くたくたになっちゃった。

はぁ。ために溜めた、淡い吐息が転っていく。

ベッドに倒れ込んで、視界の隅に映ったクマのぬいぐるみを抱きしめる。小学生の頃、あやちゃんが誕生日にプレゼントしてくれた私の宝物。

「(大人の世界を知った気分…)」

“私もいつか、あやちゃんと”って思ったら、胸の奥が甘酸っぱい音で締め付けられる。

小さな体の中で、ドキドキが鳴り響いた。

𓈒 𓏸𓈒𓂂𓂃♡

「(予定より早く着いちゃった…!あやちゃん、そろそろかなぁ。ふふ)」

口元がふにゃりと緩んだ。ふふん、と可愛いリズムでお気に入りの歌を口遊む。

あやちゃんを驚かせたくて、待ち合わせの駅を通り越して、インターン中の弁護士事務所の側までやって来た夕方17時。

目の前に聳え立つ、立派なビルからあやちゃんが出て来たら、真っ直ぐ走ってお出迎えするの。

久しぶりの『一咲便お届けサプライズ🌸あやちゃんをびっくりさせちゃお!作戦』である。

スマホ画面を灯し、時間を確認した。

「(もう、出て来る頃かな。あやちゃん、私がココにいるの知ったらどんな顔するんだろう)」