甘々とロマンス中毒

𓈒 𓏸𓈒𓂂𓂃♡

『幼なじみ』ってガラスの壁を取り払って『恋人』と言う、新しい形ができた。

私にとって“初めて”のお付き合い。
長年、片想いをしていた大好きな人と。一方通行だった“大好き”は、優しい丸みを帯びて“大事”と“大切”のことばたちを付け足していく。

私の初めては、叶うことならぜんぶ、あやちゃんがいいなって思ってたんだ。

欲張りも良いことに、ぜんぶをもらっている。

恋人繋ぎ。ハグ。初デート。
あやちゃんの家に増えた一咲専用のマグカップ、ブランケット。いつか来るであろう、お泊まり用のルームウェア。などなど、たくさんあります。

片手で数えきれなくなってきた。

プレゼントされた花束たちのお返しを申し出ると、王子さまは「いーよ」って跳ね返した。それはイコール要らないってコト。


「俺は一咲がいればじゅうぶん。これからも、いっぱい甘やかすから覚悟しといて」

と、あやちゃんはかっこよく笑った。
キュンと胸が鳴いたの。

「(大人の余裕…?)」


そんな宣言を受けた直後。

恋人になってからの慣れない距離感や、甘い視線に意識ばかりが奪われる。こころのきゅーきゅーが鎮まらない。


「あやちゃん、くっつくの好きなの?」


「ねえ、くっつき虫みたいだよ…?」と、無駄のない端正な顔を、横目で追いながら尋ねた。
ぽわ、ぽわ。うっとり見惚れる私をあやちゃんは涼しげな瞳で眺める。