甘々とロマンス中毒

𓈒 𓏸𓈒𓂂𓂃♡

菖くん、美羽ちゃんはなかなかスタバに来ず、千花くんと二人きりの時間が増していく。たっぷり注がれた抹茶ラテも、もう半分も飲んじゃった。

まだかなぁ…。

物思いに耽ながら、ぷく…とほっぺにたこ焼きをひとつ。

すぐに萎んで次はあやちゃんとのLINEを見つめる。ついさっき送った返事は、まだ“既読”の文字が浮き上がらない。

画面を閉じ、写真フォルダをスクロール。大阪旅行の思い出に浸ってると、ぽつり。こころの中の気持ちが落っこちた。


「はぁ〜〜。楽しかった」

「………」
「……!」

こちら、スマホを見ていた千花くん。
私のふわふわ声につられ、俯き加減だった顔を持ち上げて。

「ね、千花くん(会話っぽくしなきゃ…!独り言って思われちゃうっ)」

「そうだね。オレも楽しかった。一咲ちゃんはどこ行っても、はしゃいでたね」


ふ、と口元を緩ませた。

「あのさ」千花くんが言う。テーブルに無造作に置かれたスマホの画面。少し眩しい光と、びっしり詰められた文章が一瞬の隙に視界に飛び込み、小首を傾げる。


「ああ。これは、台本」

傾けた首が、もう一度強く倒れる。

「文化祭で劇するっぽい」