「・・・さっきは憎らしいなんて言って悪かったね。こっち向いてごらん」
少し体をよじって斜めに見上げる。と。肩ごと引き寄せられ唇を啄まれる。吐息を押し当てるだけの優しいキス。
「樹が可愛すぎて、ときどき僕だけのものにしたくなるんだよ」
「?」
・・・・・・おかしいな。ずっと陶史郎さんだけのものだと思ってたんだけど、どっか間違ってたのかな。
「お前を殺せるほど愛してるけどね。お前が死にたがるのは赦さないよ」
「・・・うん」
ちょっとややこしい気もするけど。奥まで響く。届く。
「お前がいるから、こんなろくでもない男でも生きられるんだよ」
あんまり切なそうに笑うから。思わず手を伸ばした。
陶史郎さんがそんな風に言うのを初めて聞いた。自分に自信があって、決めたら絶対で、後ろ向きなことは考えないひとだと思ってた。
「樹は僕のために、沢崎の娘になって生まれたんだよ?」
綺麗に透った微笑みを、“僕”に戻った陶史郎さんが咲かせる。ほんとうに久しぶりの、ここへ来てから一番の。
少し体をよじって斜めに見上げる。と。肩ごと引き寄せられ唇を啄まれる。吐息を押し当てるだけの優しいキス。
「樹が可愛すぎて、ときどき僕だけのものにしたくなるんだよ」
「?」
・・・・・・おかしいな。ずっと陶史郎さんだけのものだと思ってたんだけど、どっか間違ってたのかな。
「お前を殺せるほど愛してるけどね。お前が死にたがるのは赦さないよ」
「・・・うん」
ちょっとややこしい気もするけど。奥まで響く。届く。
「お前がいるから、こんなろくでもない男でも生きられるんだよ」
あんまり切なそうに笑うから。思わず手を伸ばした。
陶史郎さんがそんな風に言うのを初めて聞いた。自分に自信があって、決めたら絶対で、後ろ向きなことは考えないひとだと思ってた。
「樹は僕のために、沢崎の娘になって生まれたんだよ?」
綺麗に透った微笑みを、“僕”に戻った陶史郎さんが咲かせる。ほんとうに久しぶりの、ここへ来てから一番の。



