溺愛銃弾 〜メルティ・your・バレット~

洗剤もシャンプーも冷蔵庫の中身まで、足りないものがなかった、これからの居場所。

カーテンの柄、ソファの色、窓の向こうに四角く切り取られた空。今までと同じものはなくなったけど、一花と陶史郎さんがいれば生きていける。

番号が変わった新しいスマホは話しかければ何でも教えてくれるし、出かけた先から陶史郎さんは何度も電話をくれる。にぎやかじゃなくなったけど、独りぼっちじゃない。

『お前は僕を信じるだけでいいんだよ』

ここに来た夜。獲物を狩る狼みたいな陶史郎さんに、どこもかしこもおかしくされて、目が覚めたら体が噛み跡だらけだった。

お風呂で、その跡ひとつひとつに陶史郎さんが口付けたとき。泣きたくなるような、抱きしめたくなるような、なにかを叫びたくなるような衝動が込み上げた。

優しく唇を押し当てられ、舐めとられ、首筋を甘噛みして最後にひとつ増やした。

噛み跡は今はもう、どこにも。あの一度きり。

陶史郎さんは本当は、一生残るキズを付けたかった・・・のかな。