再逢  完

『順序は違ってしまったし、妊婦の
 君をツラい気持ちにさせた分を
 含めて、幸せにしたい‥‥。
 香那‥‥俺たち結婚しよう。』

つまづいたままの日髙さんがスーツの
ポケットから取り出した小さな箱を
目の前で開けると、そこに納められた
指輪を私の指にゆっくりとはめてくれた

こんな日が来るなんて、ここを面接
した時には思いもしなかった。

前世の記憶を持ちながら生き、まさか
思い続けた圭吾さんの生まれ変わりで
ある人と出会えた事が始まりだった

鈴子として生きていた時間も含めて、
本当に長い時間を過ごしてきたわたしに
とって、こんな幸せを感じられる日を
迎えられるなんて‥‥


「日髙さん‥‥‥グスッ‥‥私で
 良ければよろしくお願いします。
 それに‥‥このホテルで立派な
 ホテリエになる夢もまだ叶えて
 ませんから、末永くどうぞ
 厳しくご指導をお願いします。」

『フッ‥‥そうだな。
 さてと、暫くはゴタゴタするぞ?
 付いてくる覚悟はあるかい?』