再逢  完

背後で扉が閉められ鍵がかけられると、
私よりも少し大きい心音に安心して
その胸にそっと頬を寄せる

「ウウ‥‥ヒック‥‥」

『突き放してすまなかった‥‥。
 本心じゃなくても君にあのメールを
 送った事も、冷たい態度をとった
 事も許されないって分かっている‥。』

日髙さん‥‥日髙さんが‥‥ここにいる

もうここを去ろうと思って、覚悟まで決めていたのに、やっぱり本心じゃなかったんだと聞かされて余計に涙が溢れる

「ッ‥何故‥相談してくれなかった
 んですか?‥‥私‥本当にもう‥」

『相手はあの花苑家だ‥‥。監視も
 ついていたし、油断させるには彼女
 が一番望む婚約という形を取るのが
 いいと思った。‥例え君を突き放して
 も、今後もう二度と君を脅かす存在
 を排除したかった‥‥。巻き込んで
 すまない‥‥。』

抱き締める腕の力が込められると、
私も日髙さんの背中に両手を回して
しがみつき嗚咽を漏らして沢山泣いた