再逢  完

真っ直ぐ私を見つめてくる彼に嫌な自分を見せたくない‥‥

そして、この子を守りながらも、もし
本当に別れる日が来たらその時は素直に
感謝の気持ちを伝えてここを去りたい

大好きなホテル『Passage du vent』

そして大切な人がいるこの場所で
限られているかもしれない時間を
1日いちにち大切に過ごしたいのだ

「支配人‥いえ‥日髙さん‥私は
 ‥私は大丈夫ですよ。なので、
 今まで通り厳しくご指導よろしく
 お願いします。」

この気持ちだけは今は蓋をしよう‥

そう決めて笑顔でお辞儀をしてから
また見上げると、目を見開いた支配人
が暫くしてからフッと笑ってくれた

今は‥これでいい‥‥‥
この笑顔が見れただけで幸せだと思えた

次の日、仕事に復帰した私はフロント業務を手伝いながらも、事務所に缶詰め状態で働き、私の代わりに日髙さんが各部署を転々と回ってくれていた為あまり
2人きりになる時間は多くなかった