再逢  完

日髙さんを信じる?

言っている意味がよく分からず黙ってしまう私の髪をまるで子供でもあやすかのように撫でる美人な瑆さんが何処か寂しげに少し笑った

『アイツが真面目に生きてきた人生
 って、積み重ねてきたからあんなに
 も隙がなく完璧なものになった
 んだよ。‥‥唯一の味方だった
 祖父さんも亡くなって殻に閉じこ
 もっていたところに鳥山さんが
 現れてだいぶ人間らしくなったのは
 長年の付き合いの俺だから分かる。
 だから、何があっても鳥山さんだけは
 アイツを責めないで味方でいてあげて
 欲しい‥‥‥頼むよ。』

瑆さん‥‥

日髙さんの彼女になってから、あまりにも幸せ過ぎて大切な事を忘れかけていた‥‥

最初は尊敬できる素晴らしい上司だった日髙さんを見て、こんなホテリエになりたいという目標が出来たことを‥‥

鈴子と圭吾さんのことがなかったとして、今もただの支配人と見習いという
立場だとしたら、先ほどの私の対応は
低評価どころかホテリエとしても失格に
値する

私情を持ち込まないで居てくれるのに、
プロしての振る舞いを忘れていたのは
私だ‥‥