再逢  完

『今回は俺のそばに君がいた事で
 原因は俺にある。君が証言しても、
 力のある花苑家がこの件をなかった
 事にするなんて簡単な事だ。
 映像や音声がないし、あの男達だけ
 の罪になる可能性も大きい。』

こんな時でさえ、身分や立場の違いで、
真実が突き通せないなんて‥‥

『今日一日君はここで休んでなさい。
 仕事は体調不良で休みするし、
 警察には君が落ち着いたら
 連絡することになってるからここに
 誰かが尋ねて来ることはないから
 安心してなさい。』

えっ?

オデコに軽くキスを落とした日髙さんがベッドから立ち上がると、程よく鍛えられ引き締まった綺麗な上半身に見惚れてしまう

「日髙さん」

『ん?』

「私‥立派なホテリエになりたいん
 です‥だから、休みません。」

起き上がり日髙さんに真っ直ぐな
視線を向けて笑顔を見せる

以前の私だったらこんな時、心が弱って
逃げてしまっていたかもしれない‥‥

鈴子として生きた時も、自分の気持ちに蓋をして逃げて生きたことを後悔している

だから、日髙さんからも、今目の前に
やるべき事がある仕事からも逃げたくはない