再逢  完

俺に用事があるなら直接来ればいいものを、よりによって香那に手を出すとはな‥‥

今の自分にとって1番の弱みになる彼女
を人質に取られては迂闊に動けないのを
相手は分かってる

一体誰が動いてる‥‥?


『指示された場所へ行く。』


このまま立ち止まってなど居られない‥
‥‥誰よりも怖い思いをしているのは香那だ。

『罠だったとしても1人で行くのか?』

『ああ‥‥急で悪いが動いてもらい
 たい。頼めるか?』

立ち上がり無理にでも笑うと、瑆が
片手で俺の背中に手を回すと軽くそこを
さすった。

いつもだったら辞めろと言いたくなる行為だが、こんな時に瑆が居てくれて良かったと笑みが溢れる

『任せて。僕を誰だと思ってるの?』

『フッ‥‥ただの庭師だろ?』

『はぁ?せめて美しい庭師って言って
 貰えない?』

緊急事態にも関わらずこんなやり取りで
逆に冷静になれたからか、顔付きが変わった俺を見て瑆はまた背中を叩き嬉しそうに笑った。