私を落ち着かせるように背中を撫でると、支配人は立ち上がり引き出しから
色褪せた古い封筒を取り出した。

『ゆっくりでいいから読んでごらん。
 これは君が見るべきだ。』

「ッ‥‥」

宛名のない封筒をひっくり返すと、
美しい筆跡で書かれた圭吾さんの名前に
胸が締め付けられ涙が出そうになる

鈴子がお使いで手紙を配達人の元へよく
運ぶ際によく見ていた圭吾さんの字に
間違いがなく、それが本物だとすぐに
分かったからだ

震える手で封筒から手紙を取り出すと、
色褪せた古い紙は脆く、破れないように
慎重に開くと、そこに書いてあった文章を読み進めると自然に涙が溢れ嗚咽を
堪える

『香那‥‥』

支配人が私の肩を抱き、そこをゆっくりと優しくさすってくれ、胸が締め付けられるほど息苦しくなりそうになれば、
大丈夫だよと声をかけてくれた


そして読み進めていった最後に書かれていた言葉に、我慢できずに声を出して泣いた