息を切らして笑顔で支配人を見上げる私
に、一瞬驚いた表情を見せてくれたけど、すぐにフッと優しい笑みを浮かべて笑ってくれた。

『‥‥夜、部屋まで行くから少しだけ
 待ってて。』

ドクン

勤務中に私情を挟んだ事に今更しまったと思いつつも、小声で囁きながら見せたその笑顔に心臓が一気に跳ね上がる

「ッ‥は、はい‥お、お疲れ様です。
 失礼します。」

『フッ‥お疲れ様でした。』

顔が赤いだろう私は頭を下げると、また
勢いよくその場を去り寮に戻るも、しばらく気持ちが落ち着かず、晩御飯を作る事にした。

支配人が食べるかは分からないけれど、
やっぱり何処か怖い気持ちもあり、何かしていないとダメな気がしたのだ


『‥‥パーティーでもするのか?』

「‥‥‥」

ありったけの食材を使って夢中で料理をしていたら、4人前はあるだろう品数に
流石の支配人も呆れてしまっていたが、
私の頭を撫でるとフッと笑ってくれた

支配人にこんな庶民的なご飯が口に合うかも分からないのに、美しい所作で私の作った料理を口に運んでは『美味しい』と言ってくれてなんだか申し訳なくなる