「‥‥ここです‥か?」
『うん‥‥ここだね。』
サラッとそれがどうかした?という
テンションで話す瑆さんとは対照的に
生唾を飲み込み上を見上げた
‥‥国内でも殆どの人が知っているだろう有名なホテルは、とてもじゃないが、
私のような一般人は足を踏み入れる事はない場所だ。
ここに支配人が本当いるの?
いつもはラフな瑆さんも、出発する前にいつの間にかスーツに着替えていたした
し、なんだか緊張してしまう
『行こうか。』
小さく頷くと、瑆さんが私の手を取り
腕に絡めた。
いつもなら辞めてくださいと言ってしまいそうな行動だけど、緊張からか少し
震えてしまいそうな私には、この行動が
少し有り難かった。
それにしても‥‥何処に行くのだろう?
瑆さんは来たことがあるのか、立ち止まることなくエレベーターに乗り込むと、
20階のボタンを押した。
レストラン名が書かれたボタンに、
こんな高級そうなところでまさか瑆さん
と食事をしに来たのではないよね?と
内心ヒヤヒヤしてしまう



