「ねえ。瑞稀と付き合ってるって聞いたんだけど」
「え…あ…そうですけど…」
「1年の分際でどういうつもり?」
どういうつもりも何も…。
反応に困っていると、
「さっさと別れればいいのよ!」
そう言い残して帰っていった。
別れる…?
私が瑞稀先輩と?
嫌だ。
ぽろぽろ涙が出てきた。
でもそうだ、瑞稀先輩は、好きなんて一言も言ってないんだ。
誰にも会わないルートで昇降口まで行って、靴を履き替えた。
校門に行くと、幸か不幸か先輩がいる。
泣いてちゃダメだ、困らせるだけ。
そう思えば思うほど涙は零れる。
気付かないフリをして、校門をくぐった。
「おいおいおい」
当然ダメだった。
「どうした?何泣いてんの?」
「なんでもない」
「なんでもなくて泣くことないだろ…どうした?」
私は首を振る。
家路に勝手についた。
「おい待てって」



