威勢のよいその声と、門扉からひょっこりと顔を覗かせた人物に、芹香は悲鳴を上げ身体を強張らせた。
振り向くと、あどけなさの残る少年と、四十路を過ぎたくらいの落ち着いた女性がこちらを見ていた。その顔は、とても穏やかで優しさに溢れているのがぱっと見でもわかるほどで、張りつめた緊張が和らいでいくが、芹香は彼らの頭を見て目を丸くした。不思議なことに、頭の上には三角の獣の耳がぴんと立ち上がっているではないか。
「ようこそ、霊狐さまのお屋敷にいらっしゃいました! お嫁さま!」
「お、お嫁、さま……?」
放たれた言葉に、芹香は小首を傾げたのだった。
振り向くと、あどけなさの残る少年と、四十路を過ぎたくらいの落ち着いた女性がこちらを見ていた。その顔は、とても穏やかで優しさに溢れているのがぱっと見でもわかるほどで、張りつめた緊張が和らいでいくが、芹香は彼らの頭を見て目を丸くした。不思議なことに、頭の上には三角の獣の耳がぴんと立ち上がっているではないか。
「ようこそ、霊狐さまのお屋敷にいらっしゃいました! お嫁さま!」
「お、お嫁、さま……?」
放たれた言葉に、芹香は小首を傾げたのだった。

