そして山を登ること数刻。祠に着くと、芹香は男衆に「お世話になりました」と頭を下げ、踵を返して祠に向かう。祠の少し前にある朱塗りの剥げた鳥居をくぐったその瞬間、芹香の姿は消えた。
「っ⁉」
「なっ……」
跡形もなく消えた光景を目の当たりにした男衆たちは、恐怖に満ちた顔を見合わせた後、一目散に下山していった。あまりの出来事に、一言も発することはできなかった。
消えた芹香はといえば、鳥居を一歩過ぎた瞬間ガラリと変わった景色に瞠目していた。
九宝嶽は、山の中腹から頂上にかけて岩肌がむき出しになっている。まるで人の侵入を拒むように絶壁が聳え、未だかつて頂きにたどり着いた者はいないほどだ。
それが、一体どういうことか。
目の前に広がるのは、緑に溢れた自然豊かな森の中ではないか。
思わず振り返ったが、さっきまでの殺伐とした岩肌の山道は見当たらない。どこを見渡しても、草木に満ちた森だった。
ここが、妖狐の世界なのだろうか?
「っ⁉」
「なっ……」
跡形もなく消えた光景を目の当たりにした男衆たちは、恐怖に満ちた顔を見合わせた後、一目散に下山していった。あまりの出来事に、一言も発することはできなかった。
消えた芹香はといえば、鳥居を一歩過ぎた瞬間ガラリと変わった景色に瞠目していた。
九宝嶽は、山の中腹から頂上にかけて岩肌がむき出しになっている。まるで人の侵入を拒むように絶壁が聳え、未だかつて頂きにたどり着いた者はいないほどだ。
それが、一体どういうことか。
目の前に広がるのは、緑に溢れた自然豊かな森の中ではないか。
思わず振り返ったが、さっきまでの殺伐とした岩肌の山道は見当たらない。どこを見渡しても、草木に満ちた森だった。
ここが、妖狐の世界なのだろうか?

