仰々しいセリフを吐き、鵺が紫苑に頭を垂れる。その腕に腰を抱かれた芹香は、どうにか顔をもたげ、紫苑を視界に捉えた。白金の髪を後ろで結んで、いつもきちんとしている着物はところどころよれて乱れていた。
黙っていなくなった自分を探し、助けに来てくれたのだろう。
まだ呆然とする思考の中で嬉しさと申し訳なさとが混ざりあう。
「しお……ん……、ああっ!」
「芹香!」
首に刺さるような痛みが走った。鵺が芹香の首に噛みついたのだ。
どくどくと脈がうねる。血が、吸われている。そう気付き、そのおぞましさに芹香の目から涙が溢れる。
「い、いやあっ」
しかしそれも一瞬で、鵺は芹香を抱えたまま飛びのいて後退した。鵺の居た場所は、衝撃を受けたように地面がえぐれていた。紫苑が鵺に向けて攻撃したようだ。
ずきずきと痛む首に添えた手は、血で真っ赤に濡れた。
ふと、体の中にあったものがないことに芹香は気付く。力がわかず、鵺の腕の中で項垂れ、静かに涙を流しているしかできなかった。
「なんと、美味い血だ……! ほんの少し吸っただけで力が泉のようにみなぎってくる!」
鵺の高笑いが響き、紫苑の眉間に深い皺が刻まれる。
「許さん!」
「おっと、それ以上なにかするなら、華狐のこの首をへし折りますよ」
言いながら、鵺は芹香の首に腕をかける。顎に腕が食い込んで、息ができず芹香の顔が苦しさに歪んだ。
黙っていなくなった自分を探し、助けに来てくれたのだろう。
まだ呆然とする思考の中で嬉しさと申し訳なさとが混ざりあう。
「しお……ん……、ああっ!」
「芹香!」
首に刺さるような痛みが走った。鵺が芹香の首に噛みついたのだ。
どくどくと脈がうねる。血が、吸われている。そう気付き、そのおぞましさに芹香の目から涙が溢れる。
「い、いやあっ」
しかしそれも一瞬で、鵺は芹香を抱えたまま飛びのいて後退した。鵺の居た場所は、衝撃を受けたように地面がえぐれていた。紫苑が鵺に向けて攻撃したようだ。
ずきずきと痛む首に添えた手は、血で真っ赤に濡れた。
ふと、体の中にあったものがないことに芹香は気付く。力がわかず、鵺の腕の中で項垂れ、静かに涙を流しているしかできなかった。
「なんと、美味い血だ……! ほんの少し吸っただけで力が泉のようにみなぎってくる!」
鵺の高笑いが響き、紫苑の眉間に深い皺が刻まれる。
「許さん!」
「おっと、それ以上なにかするなら、華狐のこの首をへし折りますよ」
言いながら、鵺は芹香の首に腕をかける。顎に腕が食い込んで、息ができず芹香の顔が苦しさに歪んだ。

