見上げた先の幸せ

来れるようになったのだからきっと元気になったのだろう。そう思っていた…けど、そんなの次会うときは笑顔であってほしいというただの俺の中の理想で、実際の真斗はひどい姿だった。両親を亡くす前より痩せていて、目元の隈が限界を伝えていた。

「ま、真斗。おはよう。久しぶり」

驚きはしたけれどここで過剰に心配するのは逆効果だと思った。だからいつも通りの言葉をかけた。

「…冬璃久しぶり」

そう発した彼の顔は今にも泣きそうな顔をしていた。気づいたときには真斗の手を握って、走り出していた。
その日は2人で早退して、真斗の家に行った。そこで真斗の口から事故の後眠れないと聞いた。それからは二人で真斗が眠れるようにたくさん、いろいろなことを試した。けど、結局真斗は眠れなかった。