その週末、あたしは隆と遊んだ。 隆は優しくて、道を歩くときには必ず車道側を歩いてくれた。 あたしがつまづくと、「何してんの、お前?」って辛口。 だけどそのあと手を引いて、「気を付けろ。」って引っ張るの。 手は繋いだまま。 甘いささやきがあたしの鼓動をはやらせる。 「心配かけんな。」 隆の後ろ姿にそう言われ、幸せを噛み締めた。 あれだけ泣いた時間が嘘のよう。