夏と先生と初恋。

倒れて、ない?


薄く目を開けてみるけど、いまだに視界は歪んでいて、状況が掴めない。



「…から、む……すぎな……よ」



涼が何か言ってる。


…きこえ、ない



「…こいつ、保健室運んでくる」




✳︎ ✳︎ ✳︎



「…で、突然……て。い……寝て…みたい」



沙耶の声がする。



「ん…」


「ひまり!」



目を開けてそこにいたのは———



「…さや?」



そして隣には涼。



「ひまちゃん!大丈夫?」



ただでさえ大きな瞳をさらに大きく開いた沙耶が不安そうに見つめてくる。



「うん、大丈夫。心配かけてごめんね、沙耶。」


「お前、全然寝てないだろ」



涼、怒ってる。


当然か。


涼は止めてくれたのに、わたしが勝手に無理したから。



「…ごめん」


「ごめんじゃなくてさ、」



涼が言いたいことはなんとなくわかる。


わかるけど、今は涼の言うことは聞けない。