「私、女公爵になる!」
父は5人の妻に情婦まで囲っているのに、子供は私が生まれた後はできなかった。
父だって跡取りとして養子を取るよりも、たとえ女でも実子に跡を継がせたいはずだ。
能力を示せば、跡取りになれるかもしれない。
決意してからは、私は寝る間を惜しんで能力を認められるために努力した。
今までやらされていた勉強も目的をもったことで自分ごとになり、やりがいを感じた。
そう思って勉強を必死で頑張った結果、後継者として父に指名された。
「帝国唯一の公爵になるということは、アカデミーでも入学から卒業まで常にトップの成績をおさめなければならない」
父に言われた通り、私は首席で合格しアカデミーに入学をした。
3年間のアカデミー生活、毎週のテスト、私は1度もトップを譲ってはならないと父に言われていた。
だから周りと慣れ合うつもりはなく、ひたすらに勉学に励むつもりだった。
「カルマン公女、初めて見かけた時から心惹かれておりました」
入学して1週間で私はクラスの半分の男から告白を受けて、彼らを振るという作業に追われていた。



