「ミリア、これはアーデン侯爵家最大の闇ですよ。繁栄の秘密ではありません。我々は皇帝派だと思われていますが、実は金儲け派です。まあ、2年間ミリアといるのでこちらの秘密の方は受け入れてくれると思っていました。あと、もう1つミリアがもしかしたら、私のことを嫌いになるかもしれない秘密があります。せっかくずっと好きだったミリアと結婚ができて名前で呼んで貰っているのに、この幸せな時を止めてしまうかもしれない秘密です」
地下で毎晩ロープで縛られ、ロウソクを垂らされても彼が好きだと思うがそれ以上の何かを彼は抱えているのだろうか。
「レナードにどんな秘密があっても私はあなたを愛してますよ」
彼の宝石のような瞳に幸せそうな顔をした私がうつっている。
彼の瞳の色の宝石を探したけれど、どこにも見つからなかった。
彼の瞳の色は、私の夢にいつも出てきた王子様の瞳の色だ。



