私は騒ぎの怒っている方に急いで向かった。

「ミリア、どうしたのですか?」
遠くから私の大好きな王子様の声が聞こえた気がしたけれど、私がすべきことは姉の幸せを願うことだ。
醜い私のために姉がしてくれたことに報いなければ、自分のことより姉の心の安寧が大切だ。

私に王子様なんて現れるわけがないじゃないか。
また、くだらない夢ばかりを見てしまった。
姉の役に立てなければ、私の存在価値などないというのに。