俺は、彼女の弱みにつけ込みたくさんの時間を自分と過ごさせた。
しかし、その過ごした時間でわかったことがある。
彼女の姉が彼女の性格を利用した洗脳をし、いつだって彼女が姉のために動くようにしている。
「ここだけの話だけど、姉は魔女だけど人を洗脳する怖い魔女ではなく優しい魔女なの。前に私が13日間アカデミーを休んだのを覚えてる? 姉に監禁されたのだけど、13日間何も食べなかったわけではないの。使用人が食べ物を差し入れてくれたのよ。そんなの見つかったら公爵家では殺されてしまうわ。部屋から出た時、姉は私が死んでなくてがっかりしたと言っていたけれど、本当は使用人を使って食べ物を差し入れてくれたのは姉だって私には分かったの。父が陛下の意向が気に食わなくてイライラしていたから、私を避難させてくれたのよ。私は何度も姉に利用されているんじゃと思って憎むこともあるけれど、そう言う時は姉が私を守ってくれた時のことを思い出すようにしているの。だから、彼女には誰よりも幸せになって欲しいのよ。彼女のお祝いの席にこんな騒ぎを起こしてしまって本当に申し訳ないと思っているわ」
ミリアは父親から虐待を受け、母親から避けられ、姉に期待している。
姉である皇后陛下も彼女をいじめ利用しているのに、姉への期待する気持ちが彼女の中では優ってしまっているのだ。



