あとがき
ここまで読んでくださり、
本当にありがとうございました。
この物語は、
「好き」という気持ちは、
記憶よりもずっと深い場所に残るのかもしれない、
そんな問いから生まれました。
最初、理央が琴音に一目惚れして
晃とのライバルにも負けず、
理央の真っ直ぐな想いが、
琴音の心を動かしやがて恋人同士になる。
だけどその中で様々な試練が立ちはだかり、
乗り越えてきた。
だけど……
琴音は、事故によって
理央と恋人だった時間の記憶を失いました。
けれど、理央への想いそのものは、
完全には消えませんでした。
そして理央もまた、
“思い出させること”より
“今の琴音を尊重すること”を選び、
苦しい距離を保ち続けました。
二人が選んだのは、
過去に縋ることではなく、
もう一度、
今の自分たちとして向き合うこと。
同じ場所で、
同じ言葉を使って、
それでも違う意味を持つ告白。
それは「やり直し」ではなく、
“続き”だったのだと思います。
記憶がなくても、
心は覚えている。
心が覚えていれば、
人はまた恋をする。
東中園の花火大会は、
二人にとって「始まりの場所」であり、
「確かめ合う場所」でもありました。
その場所で琴音が最後、記憶を全て
取り戻せて良かったと思います。
もしこの物語を読んで、
誰かを大切に思う気持ちや、
言葉にできなかった想いを
少しでも思い出してもらえたなら、
これ以上嬉しいことはありません。
最後まで、
琴音と理央の物語に寄り添ってくださり、
ありがとうございました。
※予告※
次の新作、鈴村君の裏の顔を4月初旬に
更新開始する予定にしてます。
執筆の進み具合では、3月の下旬になる可能性も
あるので、ご興味あればまた読んでくださいね。



