照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 だけど、真帆ちゃんはそんな些細なできごとなんて覚えていないだろう。


「あの頃から俺は、なにも成長してないな……」

 小さな声でそうつぶやく。

 叶わない片想いは、胸がつぶれるほど苦しかった。

 だけど忘れたくないと思った。あの日、夕日に照らされた真帆ちゃんの潤んだ瞳も、なにも言えずそばにいることしかできなかった、不器用な自分の気持ちも。