照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 買ってきた袋の中から冷えたスポーツドリンクを取り出す。

 真帆ちゃんは「ありがとう」と受け取ったけれど、指に力が入らないのかうまくキャップを回せなかった。

 その手からペットボトルを取り上げ、キャップを開けてからまた渡す。

「ごめん」

 小さなつぶやきに首を横に振った。

 真帆ちゃんはペットボトルに口をつけ、息を吐き出す。

 赤らんだ頬。濡れたまつげ。浅い呼吸。無防備な彼女はいつもより幼く頼りなく見えた。

 そんな真帆ちゃんを見ると、もどかしさと愛おしさが込み上げる。

 スポーツドリンクを飲んだ彼女をベッドに寝かし、熱い額に冷却シートを張ってあげると、真帆ちゃんはぼんやりした表情で俺を見上げた。

「ごめんね。迷惑をかけて」
「……迷惑なんかじゃない」

 弱っているときすら頼ってもらえない自分が情けなくて奥歯を噛む。

 ベッドサイドの窓は薄く開いていて、柔らかい風が吹き込んでいた。

「窓、閉めようか」
「ううん。風が気持ちいいから、このままでいい」