照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 真帆ちゃんは納得したように『あぁ、そっか』とつぶやく。

『大丈夫だよ。たまたま連休を取って、寝ていただけだから……』

 その言葉を聞いて、彼女が嘘をついていると気が付いた。

 寝起きだからって、こんな声になるはずがない。

 苦しそうな呼吸に、どこがぼうっとした受け答え。こんなの、真帆ちゃんらしくない。

「熱あるだろ」

 俺がそう言うと、真帆ちゃんは『ええと……』と言いよどむ。彼女が誤魔化そうとしているのが伝わってきた。

「食べ物とか、飲み物はある? ないなら今から買っていくから」
『えっ、待って。本当に大丈夫だから』
「大丈夫なら、そんな声にはならない」

 きっぱりと言い切ると、真帆ちゃんは気まずそうに黙った。

「心配だから行かせて。差し入れだけしてすぐ帰るから」

 真剣な口調でお願いすると、根負けした彼女は『わかった』と折れてくれた。

 彼女のアパートへ向かう途中にコンビニに寄り、冷却シートやスポーツドリンクなどを買う。