照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 涼成が「入っていいぞー」と声をかけると、リビングのドアが開き、私服姿の海斗くんが入ってきた。

「こんばんは、おじゃまします」

 白いシャツに黒い細身のスラックスというシンプルな服装の彼は、警察官の服装のときよりも雰囲気が柔らかかった。

 オフの姿をのぞき見しているようで、なんだか少しドキドキする。

「かいとくんだー!」

 陽太くんが大きな海斗くんを見上げ、うれしそうに跳びはねた。

「相変わらず元気だな。今日はパトカー乗れたか?」
「うん! クラクションならして、パパにおこられた!」

 海斗くんが笑いながら、大きな手で陽太くんの頭をなでる。そして、視線をこちらに向けた。

 海斗くんと目が合い、私は慌てて背筋を伸ばす。

「あ……、今日は助けてくれてありがとう」
「いえ。警察官として当然のことをしただけですから」

 そんなぎこちないやりとりをしていると、見ていた涼成から「お前ら、なんでそんなに他人行儀なんだよ」と突っ込まれた。