照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 海斗くんは警察官として、冷静な口調で言う。

「はぁ? 付きまとわれてるって大袈裟だろ。最初に思わせぶりな態度を取ったのはそっちなんだよ!」
「後ろめたいことがないんでしたら、お名前とご住所を確認させてください」
「だから、なんでそんなこと……っ!」

 男が苛立ちをあらわにしたけれど、海斗くんは表情を変えなかった。

「ご協力をお願いします」

 低く言い男性を見据える。

 男性はしばらく黙り込んだけれど、海斗くんの鋭い視線に気圧されたのか、渋々免許証を取り出す。

 海斗くんは免許証を受け取ると、胸もとにある無線機を手にした。

「こちら北丘警察署、中町交番三。現在女性への声かけトラブル。本人確認のため身元の照会をお願いします」

 続けて男性の氏名と住所を読み上げる。

 警察官としてトラブルに立ち会うのは慣れているんだろう。海斗くんはとても冷静で頼もしかった。

 そんなやりとりをしていると、イベント会場からほかの警察官もやってきた。