照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

「もしかして、俺のことを警戒してます?」
「け、警戒とかじゃないんですけど……」

 図星を指され、冷や汗が出る。

 連絡先を交換するなんて嫌だ。だけど、どういう言い方をすれば、彼を怒らせずにすむだろう。動揺しながら、必死に言葉を探す。

「今、スマホを持っていなくて、その」
「そんな嘘をついて俺を拒絶するんですか? 前に店に来たとき、俺に気のある素振りをしてたのに?」

 男性の声が低くなる。込められた圧力に、ごくりと喉がなった。

「気のある素振りなんて」
「ひとり暮らしだとか、引っ越してきたばかりだとか、思わせぶりなことを言ったでしょう? 住んでいる場所まで教えてくれたし。あんな態度を取られたら、その気があるって思ってもおかしくないですよね」
「そんなつもりじゃ……」

 私が首を横に振ると、男性の顔つきが変わった。

「だったらなんだよ。お高く止まってんじゃねぇよ!」