照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 横目でちらりと警察のブースを見る。ちひろちゃんはまだ、警察の人たちと楽しそうに話をしていた。

 社交的でかわいい彼女はみんなから好かれるから、本当に海斗くんと付き合うかもしれないな。

 若い人は若い人同士、仲良くなるのはいいことだ。

 そんなことを考えうなずいていると、不意に海斗くんが顔を上げる。会場にはたくさんの人がいて賑わっているのに、彼はまっすぐに私を見た。

 視線が合いそうになり、慌てて顔をそらす。

 危ない危ない。こうやって遠くから観察していたとバレたら、うっとうしいと思われそうだ。

 さっさとお昼を食べて、仕事に戻ろう。そう気持ちを切り替え、彼に背を向け歩きだした。

 屋台でなにか買おうかな。そう思いながら家族連れで賑わう会場を見てまわっていると、「こんにちは」と背後から声をかけられた。

 なにげなく振り返り、そこに立つ男性を見て背筋が強張る。

 前に家に帰る途中で話しかけてきた、家電量販店の店員さんだ。