照れ屋な大崎くんは私のことが好きすぎる。

 バスを降りアパートまでの道を歩いていると、小さな交番が見えてきた。入り口の前には、制服姿の背の高い警察官が立っている。

 ちょうど学校や会社が終わり、みんなが帰宅する時間。交番の前に立ち、街の安全を見守っているんだろう。

 濃紺の制帽を被った警察官は、私よりずっと若そうだ。

 ベストを着ていてもわかるくらいがっしりとしていて、普段から鍛えているのが伝わってきた。胸もとには無線機がちらりと見え、視線はまっすぐに前に向けられている。
 その立ち姿がとても凜々しくて、思わず目を引かれた。

 男前なおまわりさんだなぁ……。

 頼もしくて真面目そうだけど、ちょっと堅物そう。そんなことを思っていると、その長身の警察官の視線がこちらに向けられた。

 私と目が合うと、彼は一瞬だけ動きを止める。けれどすぐに視線を外し、また前を向いた。

 私は交番の前を歩きながら、わずかなひっかかりを覚える。

 あのおまわりさん、どこかで見たことがあるような……。