テーブルの向こうに立つ有斗が、茫然とわたしを見ている。
「え……何だ、今の。ありえねー言葉聞こえた気がしたけど……俺の聞き間違い……だよな……?」
「聞き間違いじゃないよ。──別れようって言ったの」
わたしを見据える視線が痛い。喉が渇いて仕方ない。
もう一度マグカップを呷ろうと持ち上げかけた時、有斗がその手を掴んだ。カップの中で、透明の液体が激しく揺れる。
「その冗談、全然笑えねーんだけど」
掴まれた手に力が込められる。痛いくらいの力が、有斗の動揺を物語っていた。
「もう……危ないじゃん。白湯だったからよかったけど、熱々のコーヒーとかだったらどうするの。わたしも有斗も火傷してたかもしれないよ?」
マグカップから手を離し、反対の手で有斗の手を解こうとした。
けど、その手はびくともしない。有斗はわたしの手を掴んだまま、その瞳の中に、様々な感情を滲ませていた。
「いきなり何言ってんだよ。何の冗談だよ。エイプリルフールはとっくに終わったぞ」
「わかってるよーそんなの」
耐えられなくなって、有斗の視線から逃れるように目を伏せた。
口元にぺたりと笑みを貼り付けたつもりだけど、上手く笑えているだろうか。
「え……何だ、今の。ありえねー言葉聞こえた気がしたけど……俺の聞き間違い……だよな……?」
「聞き間違いじゃないよ。──別れようって言ったの」
わたしを見据える視線が痛い。喉が渇いて仕方ない。
もう一度マグカップを呷ろうと持ち上げかけた時、有斗がその手を掴んだ。カップの中で、透明の液体が激しく揺れる。
「その冗談、全然笑えねーんだけど」
掴まれた手に力が込められる。痛いくらいの力が、有斗の動揺を物語っていた。
「もう……危ないじゃん。白湯だったからよかったけど、熱々のコーヒーとかだったらどうするの。わたしも有斗も火傷してたかもしれないよ?」
マグカップから手を離し、反対の手で有斗の手を解こうとした。
けど、その手はびくともしない。有斗はわたしの手を掴んだまま、その瞳の中に、様々な感情を滲ませていた。
「いきなり何言ってんだよ。何の冗談だよ。エイプリルフールはとっくに終わったぞ」
「わかってるよーそんなの」
耐えられなくなって、有斗の視線から逃れるように目を伏せた。
口元にぺたりと笑みを貼り付けたつもりだけど、上手く笑えているだろうか。



